2014年 韓国囲碁ツアーご報告 1

昨年12月23日に執り行われた第13回たけのこ杯北海道こども囲碁大会のチャンピオンクラス優勝特典、韓国囲碁ツアーですが、去る4月1日から4月3日にかけて実施されました。今回ツアーに行ったのは長島康裕君。

 

本年も、昨年以前と同様に初日に国際囲碁アカデミーBIBAを訪問し、二日目に現プロ棋士の指導碁を受けるというスケジュールでした。まずは、初日のBIBAでの模様をご報告します。

 

BIBAは、何度かご紹介いたしましたがキム・スンジュン九段が運営する囲碁学校で、海外からの囲碁留学生の受け入れを積極的に行っています。いつもお伺いするとヨーロッパやアジア諸国からの留学生が何人かいて、親善対局の相手をしてくれます。

 

今年のBIBAは、主宰するキムスンジュン九段が国際棋戦出場のために中国へ行っており、共同運営者のハンガリー人プロ棋士、ディアナ初段が私どものお相手をしてくださいました。

 

最初に対局相手をつとめてくれたのは、アメリカはスタンフォードから来ているリチャードです。アメリカでは5段とのことで、互先で長島君と一局打ちました。対局は、お互いに欠点のないきれいな布石からスタートし、ややおとなしめの展開で中盤に突入しました。最終的には部分的な折衝で長島君にミスが出て長島君の中押し負けに終わりましたが、局後の検討によると地合いで後れを取っている長島君が本来積極的に攻めに行かねばならない状況だったとのことで、何事もなければそのまま地で負けていた可能性が高かったようです。

 

リチャードは相当な打ち手で、日本では7段で十分通るであろうと義行先生の太鼓判がおされました。写真は検討の様子で、対局内容をその日現地にいらしたプロ棋士のイ・ヒョンウク八段が韓国語で講評したものをディアナさんが英語に訳し、それを私がさらに日本語で解説するというややこしいことになっています(笑)

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次にお相手をしてくれたのは、BIBAに併設されている囲碁道場の韓国人の男の子(名前を聞き忘れてしまいました!)で、10歳という事でしたが長島君とは対照的に棋風が極端に戦闘的とのことでした。実際、その通りその子が終始攻めまくった形で、結局押し切られるように中押し負けになってしまいました。恐るべし、韓国の10歳!

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写真はその対局の模様です。ディアナさんが後ろで見ていらっしゃいますね。

 

その後、食事休憩をはさんで更にもう一局。今度の相手は院生のキム・ヨンサムですが、こちらはヨーロッパGOコングレスで優勝したというすさまじい実績の持ち主で、実力的にはもうプロみたいなものです。長島君が2子で挑みましたが、さすがに2子は無理なハンデ。中押し負けに終わりました。それにしても、そのレベルのアマチュアと打つ機会なんてそうあるものではありませんから、長島君にとっては実にいい経験になったことと思います。

 

ちなみにその時、義行先生がリチャードに2子で指導碁を行っていました。写真は長島君とキム・ヨンサムの対局模様ですが、横からリチャードがのぞいているのが分かりますでしょうか。

 

ところでどうでもいいですけど、映画俳優のような風貌のリチャード、映画「ホビット」に出てくるトーリン・オーケンシールドみたいだなと思ったものでした。似てませんか?

 

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